はじめに
以前、ティルトできるマウントアダプターを探しているうちに、ニコンのレンズを
持っていないのに、ティルトできるニコンFマウント→マイクロフォーサーズボディ用の
マウントアダプターを買ってしまい、後日レンズも購入するという事案が発生。
関連記事
[レビュー]KIPON ティルト ニコンF → マイクロフォーサーズ マウントアダプター
[レビュー]初めてのニコンレンズ AI Nikkor 24mm f2.8S
やはり手持ちのヤシカ・コンタックスZeissレンズ、通称ヤシコンレンズでも
マイクロフォーサーズボディでティルトしてみたいという訳で、今回はちゃんと
ヤシコンレンズ用のマウントアダプターを買ってみました。
KIPON TILT C/Y-m4/3 コンタックス・ヤシカマウントレンズ → マイクロフォーサーズマウントアダプター アオリ(ティルト)機構搭載 回転式 [Amazon]
ティルトせず、センターでロックすれば普通のマウントアダプターとして使えます。
メニューのレンズ無しレリーズをオン、撮影モードは絞り優先、又はマニュアルで撮影
Exifデータには絞り値、焦点距離は記録されません。
また、焦点距離イメージは2倍となりますのでご注意ください。
ケース
箱サイズは約72x72x高さ41mm
説明書はなぜかFD→EOSの物が入っていました。
外観
ヤシコンレンズが付く側
レンズのロック解除はプッシュ式で
ティルトのロックと解除は両端矢印近くのつまみ(両側にあり)
に指をかけて回して行います。
軽いレンズならば、手で動かせるけれども手を放してもお辞儀しない程度に
ティルトのロックを締めこんでおいて、レンズベビーのように好きな位置に
グリグリと動かしてティルト調整、レンズから手を放してそのまま撮影
なんて使い方もできます。
ヤシコンボディキャップを自前で用意してかぶせた所。
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[レビュー]ヤシコンボディキャップ、純正品と互換品を比べてみる。
マイクロフォーサーズのボディに接続する側。
キャップは付属しておりません。
Lumix純正レンズリヤキャップを自前で用意してかぶせた所。
斜め後ろから
マイクロフォーサーズボディ側
斜め前から
ヤシコンレンズ側
マウントアダプター内面は内面反射防止の溝があります。
寸法と重量
寸法は以下の表や画像の通りです。
長さはいずれもティルトをセンターでロックした状態。
KIPON ティルト ヤシコン → マイクロ4/3 マウントアダプター | 実測値 |
---|---|
直径(ティルトロック/解除レバーを除く) | 63mm |
直径(ティルトロック/解除レバーを含む) | 77.85mm |
マウント面同士の長さ | 24.7mm |
キャップ付きの長さ(上記ヤシコン互換キャップ、Lumix純正キャップ) | 38.65mm |
重量(本体のみ) | 118.6g |
計測誤差や製造誤差があるかもしれません
いずれもおよその数値と思ってください。
装着例
レンズへの装着例(Carl Zeiss Planar T*1.4/85mm)
さらにカメラへの装着例(OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II)
使用感など
ボールマウントで360度自由に動いて角度目盛も無いのでライブビューを見ながら
調整、撮影というパターンがいいと思います。
きっちりと真横や真上、真下方向にティルトしたり、○度ティルトで
撮影というは使い方は難しいのでその場合は以下のリンク先の方式がいいでしょう。
関連リンク
[レビュー]Pixco ティルト ヤシコン → ソニー E マウントアダプター
マウントアダプター単体やカメラへ装着した状態でのティルトは同型式の
[レビュー]KIPON ティルト ニコンF → マイクロフォーサーズ マウントアダプター
を参考にして下さい。
さて、ヤシコンレンズにはTele-Tessar T*4/300mmやMurar T* IIなど
マウント部の爪が大きい物がありますが
逆から見るとこんな感じ
この大きい爪が邪魔になってしまい、このマウントアダプターには装着できません。
このように中で干渉して隙間が空いてしまうのです。
さらに自分が買った個体では絞り開放のままだと連動ピンが干渉して装着できない
レンズがありましたが、1段絞った状態ならば問題無く装着できるのです。
また、ティルトのロック/解除レバーですが
ネジになっているので外してみると、穴はM3で深さは約4mmです。
生産ロットによってもこのつまみに違いがあったり、アマゾンのレビューを
見るともう少し太いローレットネジを買ってきて交換している方もいるようです。
ネジが緩んでの脱落にも注意。
寸法は画像を参考にして下さい。
計測誤差や製造誤差があるかもしれません
いずれもおよその数値と思ってください。
Planar T*1.4/50mmでテスト
装着感ですが、ボディ側は程よい固さでロックされますが
ロック後は少しだけ回転方向にガタが有ります。
レンズ側はちょっと固目かな?という感じです。
ティルトをセンターでロックしてテストした所、自分が購入した個体では
レンズの距離指標と実際のピント位置は距離指標を最短の0.45mにしても
実際のピント位置は約0.5mまでしか寄れず
レンズの距離指標2m弱付近で実際のピントが無限遠になってしまいました。
Planar T*1.4/50mmでの距離指標と実際のピント位置テスト | 結果 |
---|---|
最短撮影距離(0.45m): 約0.5mまでしか寄れず | × |
無限遠 : レンズの距離指標2m弱で無限遠にピントが合う | × |
また、このマウントアダプターはカメラ底面から前に出るような形の
クイックシュープレートや三脚の雲台ベースに取り付けると
ティルトロック/解除用のつまみを回した時に干渉する場合が
あるので注意が必要です。
自分が購入した個体では全体の長さの精度が悪く
レンズの指標通りにピントが合いませんでした。
購入時の価格は税込み¥7,900-でした。
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!注意!
マウントアダプターは一般的にメーカー純正品を除き、異なるマウント規格同士の
カメラとレンズをを組み合わせるための物です。
そのため、物により製造誤差や設計不良よるレンズ着脱不能、指標のズレ
ガタツキやピントのズレ(無限遠が出ない等)片ボケなどのリスクが生じる事があります。
もちろんカメラやレンズメーカーの保証も受けられませんので自己責任での使用となります。
まずはカメラボディキャップやレンズリヤキャップを付けてみる。
次にジャンク品のカメラやレンズを用意しておいて付けてテストする。
その後で実際に使い始めるとリスクが減らせると思います。
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