はじめに
手持ちのヤシカ・コンタックスZeissレンズ、通称ヤシコンレンズを普通に
マイクロフォーサーズボディで使うだけではつまらない、シフトして
使ってみたくてシフト機構付きのマウントアダプターを買ってみました。
シフトしなければ普通のマウントアダプターとして使えます。
KIPON コンタックス・ヤシカマウントレンズ – マイクロフォーサーズマウントアダプター アオリ(シフト)機構搭載 SHIFT C/Y-m4/3 [Amazon]
メニューのレンズ無しレリーズをオン、撮影モードは絞り優先、又はマニュアルで撮影
Exifデータには絞り値、焦点距離は記録されません。
また、焦点距離イメージは2倍となりますのでご注意ください。
ケース
ケースサイズはおよそ幅78.2x奥行き75x高さ44.3mm
蓋を開けた所。
共通説明書が付属。
外観
ヤシコンレンズが付く側。
レンズのロック解除はプッシュ式で
シフトするためのネジが付いています。
先ほどのネジを左に回すとシフト
右に回すと元に戻る仕掛け。
ヤシコンボディキャップを自前で用意してかぶせた所。
純正品のストックもありますが、互換品を使用。
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[レビュー]ヤシコンボディキャップ、純正品と互換品を比べてみる。
マイクロフォーサーズのボディに接続する側。
キャップは付属しておりません。
一杯までシフトした所。
Lumix純正レンズリヤキャップを自前で用意してかぶせた所。
斜め後ろから
マイクロフォーサーズボディ側
斜め前から
ヤシコンレンズ側
マウントアダプター内面で平面が多く、一部溝があります。
一杯までシフトした所。
さて、このシフト機構の仕組みですが、アダプターは前後がアリ溝で
組まれていて、シフト用ネジの先端が空回りするよう片側に固定。
もう片側がネジを回した分スライドするという仕組みです。
一杯までシフトした所。
寸法と重量
寸法は以下の表や画像の通りです。
KIPON シフト ヤシカ・コンタックス → マイクロフォーサーズ マウントアダプター | 実測値 |
---|---|
直径(レンズロック解除ボタンを除く) | 62.1mm |
直径(レンズロック解除ボタンを含む) | 76.4mm |
マウント面同士の長さ | 25.95mm |
キャップ付きの長さ(上記ヤシコン互換、Lumix純正キャップ) | 39.8mm |
重量(本体のみ) | 120g |
計測誤差や製造誤差があるかもしれません
いずれもおよその数値と思ってください。
シフト量は約10mm。
装着例
そして、レンズへの装着例(Carl Zeiss Planar T*1.4/85mm)
一杯までシフトした所。
さらにカメラへの装着例(OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II)
このマウントアダプターはレボルビングのクリックが着脱時の抵抗に負けて
回ってしまう事があったり、シフト用ネジのノブが出ているので
レフ機でいうペンタ部が出ているボディでは着脱が困難になる場合があります。
なので、カメラ本体を前から見て右横よりも下、最低でも以下の画像
のあたりにノブを配置して外さないといけません。
ノブが真横だといわゆるペンタ部が干渉してしまうので
マイクロフォーサーズ用のレンズリヤキャップをかぶせて
レボルビングしてノブを移動してからカメラに取り付けます。
ノブが邪魔で装着できない画像
カメラに装着してしまえば楽にレボルビングできるので
ノブ位置が右上からぐるっと回って
左上まで上方を除く場所で使用可能です。
という訳で、レンジファインダー型のカメラならば邪魔になる事も
ないので、快適にレボルビングとシフトが可能。
モデルはOLYMPUS PEN E-P5
シフト後のレボルビングの様子。
レボルビングは30度ごとにクリックがあって左右に360度回転します。
使用感など(Planar T*1.4/50mmでテスト)
このKIPON シフト ヤシカ・コンタックス → マイクロフォーサーズ マウントアダプターは
ボディ側の装着感はほどよい固さでギュッとはまり、カチッとロックされますが
レンズの取り付けが非常に硬く、よろしくありません。
自分が購入した個体ではレンズの距離指標と実際のピント位置は最短撮影距離
0.45mにした時は指標通りでほぼ正確でしたが
レンズの距離指標を5~10mの間、10m寄り付近にした所で実際のピントの無限遠が
出てしまいました。
Planar T*1.4/50mmでの距離指標と実際のピント位置テスト | 結果 |
---|---|
最短撮影距離(0.45m) | ○ |
無限遠:レンズの距離指標5~10m間の10m寄りで無限遠にピントが合う | × |
購入時の価格は税込み¥13,648-でした。
レンズの取り付けが硬いのはよろしくないのでググってみると解決策を見つけました。
よくよくマウント部を観察すると爪の内側に3か所板状のスプリングがあって
これを潰して弱くすればいいようです。
他のマウントアダプターならば裏からスプリングを潰せるのですが
これはシフト機構のためか、スプリングが隙間に入っているので
工夫せねばなりません。
そこで洗って保存しておいたアイスの棒を少々削ってやるといい塩梅で
ギュッと刺さるので、長さをマウント内径に収まるよう切ってやり
グイグイとスプリングを潰してみるのですが、そう簡単に弱くはなりません。
そこで先と同じくアイスの棒を削って短くした物を3本用意して
差し込んだまま放置プレイです。
時々様子を見て丁度いい硬さになったら外す事としましょう。
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!注意!
マウントアダプターは一般的にメーカー純正品を除き、異なるマウント規格同士の
カメラとレンズをを組み合わせるための物です。
そのため、物により製造誤差や設計不良よるレンズ着脱不能、指標のズレ
ガタツキやピントのズレ(無限遠が出ない等)片ボケなどのリスクが生じる事があります。
もちろんカメラやレンズメーカーの保証も受けられませんので自己責任での使用となります。
まずはカメラボディキャップやレンズリヤキャップを付けてみる。
次にジャンク品のカメラやレンズを用意しておいて付けてテストする。
その後で実際に使い始めるとリスクが減らせると思います。
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